2018年。


思い返すと、"作品" という枠組みを通して

色んな生き物や物体、そして、色や形、表情と出会えた一年でした。


2017年と比べると、色、表情(質感などテクスチャー)に力を入れた年でもありました。



生まれて世に出た作品たちや、世に出られなかったものたちも含め、それぞれに思い出があります。



今日はそんな思い出を少し振り返ってみたいと思います。





『ある人の像』



私の好きな洋食レストランでご飯を食べているときにふと、"テーブルで伝票を挟んであるものがこんなオブジェだったらいいな "と浮かんだのがこの作品の始まりでした。



よくお客さまに聞かれるのですが、この人たちは特定の人物イメージがあるわけではありません。誰かを思い浮かべながらつくるというわけでもなく、ただただ人のようなものをつくるという気持ちで手を動かしてできたものです。


現在庭文庫さんでも取り扱っていただいていたり、イベントでも気にされる方が多いこの人たちですが、なかなか失敗作も多いんです。はじめに6~7人できた後は立て続けに 8人ほど失敗続き。。思いがどうしても強くこもってしまうようで。なかなか思いを抜くバランスが難しい作品。来年こそはたくさん作ってお披露目したいです。




『暗い部屋にいる住人』



続いて、真っ黒なからだの柔らかそうな生き物。初めて見られた方にはよく「ナス!ナス!」と言われたりしています。イベントでは写真左の足がついている子が欲しい!という声をたまにお聞きしました。また 2019年も増える予定なのでそのときはぜひ足の子もね。




『オブジェのようなアクセサリー』


とても好きなコンセプトで始まったこの作品。アクリルに油彩に岩絵の具に樹脂にとさまざまな画材をふんだんに使って楽しんだ作品群でした。個人的には大好きなのですが、アクセサリー(ブローチ)に限定したことで用途的にオブジェ色が強く出すぎてしまったなあと少し反省。2019 年はもう少しモチーフの形などのものも甘くならない範囲で作っていきたいなと思っています。また連れの人からはスピッツのジャケ写みたい!と言われたのでおこがましいですがジャケ写としてスピッツへ送ってみようかと考えたりしました。




『宇宙ブローチ』


宇宙のような深みを持ったブローチという意味合いの作品です。これがはじめできたときというかこの表情を発見したときの衝撃は2018年で一番だったと思います。ガラスや樹脂かなと想像していた透明のメディウムでしたが、粘り気が蜂蜜のように強く、立体的に盛り上げていけるので平面的な樹脂の透過性とはまた違った透明色の表情を見せてくれました。ただ 。この写真に撮った作品を超える滑らかな水彩のボケ感と滑らかなグラデーションを未だに作れていないのが非常に残念です。なぜなのか 。はじめに作る作品が一番良い表情だったりすることが多々あります。ビギナーズラックなるものでしょうか。今年こそもっと良い色合いを求めて果敢に挑み中です。



長くなってきましたのでまた後半にとさせていただきます。

(後半へ続く)